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アルパカの右にならえ

生ビールでも発泡酒でも幸せな29歳。邦画と小説をこよなく愛する創作ヲタク。

「ばしゃ馬さんとビッグマウス」  ネタバレあり

邦画・映画感想

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「ばしゃ馬さんとビッグマウス」観てきました。平日のレディースデーでも何でもない日、小さい劇場内は男性一人含む十人いたかいないか。みんな安田くんファンなのかなあ?と思いました。監督さんやキャストさんや簡単なあらすじは公式サイトへ~。

映画『ばしゃ馬さんとビッグマウス』公式サイト

 

CMや公式サイトであらすじを見た印象だと、「夢を諦めきれない34歳ばしゃ馬さんと、作品も作らず偉そうに大口ばかり叩いている28歳ビッグマウス。出会いは最悪、だけど同じ夢を目指す者同士少しずつ心を通わせ、そしてまた前を向いて歩いてゆく――。」ってストーリーだと思っていた。割とコメディ色強めで、結構明るく和やかな物語だと思っていた。

 否。そんなあまっちょろい映画じゃなかった。簡単に単語で表すとしたら、「切実」「現実的」「わりかし暗い」そしてなにより「麻生久美子可愛い」である。

ネタバレなしで言えることは、「ジャニーズ主演だからって敬遠するのはもったいない」ということです。安田章大くんの関西弁は、こてこての「~やんけ!」とかきついものじゃなく、すごく優しい印象だと思います。あと、麻生久美子さんファンと岡田義徳さんファンも必見。介護ホームのシーンと長回しシーン、良かったなぁ。

 

追記からネタバレありの感想です。最後に安田くんファン向けのジャニヲタ感想もあり(笑)

 

 

 長ったらしいので最初に簡単に言っちゃう。

  • 麻生久美子岡田義徳の元恋人同士のシーンが非常に萌えたぎる
  • 安田くんがひたすら可愛い。かっこいい。男らしい。
  • 夢を“諦める”ということの難しさ

ネタバレ感想・あらすじ編

34歳独身の馬淵みち代(麻生久美子)は学生時代から十何年も脚本家になるために努力し続けてきた。が、何度コンクールに応募しても一次通過さえ叶わない現実。そこで友人を誘って通い始めた社会人シナリオスクールにて、28歳の天童義美(安田章大)と出会う。天童はみち代に一目ぼれ。この時の天童の二度見が本当に可愛い(笑)天童は毎日みち代にちょこまかと話しかけたり飲みに誘ったりしてアプローチをこころみる。しかし、自分で作品を書き上げたことが今まで一度もないくせに、「俺が映画界の歴史を変える」「どうせコンクールに出すなら大賞くらい取らないと」と大口をたたいてばかりの天童をうっとうしく思うみち代は、彼を全く相手にしない。(飲み会に行ったりして地味に距離を縮めるも、飲み会真っ最中にPC開いてシナリオ書いたりとみち代のばしゃ馬さが炸裂)「シナリオの参考に聞きたいんやけど…もしやで、もし俺が付き合ってって言ったら…どうする?」と結構早い段階で告白するも「いやありえないでしょ」とみち代に即断られる天童に笑った。

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 みち代はある日シナリオスクールに講師としてきた映画監督に、授業後の大勢での飲み会にて「介護ホーム舞台にしたシナリオを書きたい」と相談。実際に介護職の現場の取材のため、元恋人の松尾(岡田義徳)に連絡を取り介護センターでのボランティアを始める。この岡田さんの介護職やってそうなひょろーとした優しそうな風貌がまた良い!元恋人という事もあってお互いビミョーにぎこちな~い会話もリアル。で、排泄の世話や老人との会話などはじめは慣れない業務に右往左往するが、次第に介護の現場仕事を知っていくみち代。バイトにボランティアに寝る間も惜しんでのシナリオ作りと、忙しい毎日を過ごす。そんな中、天童はシナリオを作ろうとPCに向かうも一向に書き出すことができない。しまいには小さな古い民宿のような所に三日間泊まり込んで執筆などと形だけで大物作家ぶろうとする勘違いっぷり。(実際にはタバコ吸ってビール飲んで寝てエッチなチャンネルを見たりとシナリオ作業は一向に進まず)

 

介護士をテーマにしたシナリオが完成したみち代は松尾に一番に読んで欲しいと原稿を渡す。二人きりの居酒屋で「もし私がやり直したいって言ったらどうする?」と聞くみち代に、まんざらでもなさそうな反応の松尾だが、「その時になってみないとわからない」と言葉を濁す。後日スクールに講師として来ていた監督にシナリオを見せに行くが、あまり良くない反応にショックを隠せないみち代。帰り道の廊下で偶然会った知り合いにも名前を忘れられて「どなたでしたっけ?」と言われてしまい、もう踏んだり蹴ったり。(しかも自分はいまだ賞の一つすら取れず、相手はすでに何本もの映画の脚本を手掛けるプロ)

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がむしゃらにシナリオを書き続けるみち代。ある日介護のボランティア中、疲労のため居眠りをしてしまう。その間に入居者の一人が暴れだし手の付けられない状態に。自分のふがいなさときつい介護の実態にみち代はショックを受け呆然とする。シナリオを読んだ松尾にも「優しい介護士に囲まれて老人達がゆっくりと余生を過ごす?みち代のシナリオは綺麗事ばかりだ。自分だって何度この現場から逃げたいと思ったか。入居者に苛立つことだってある。介護の仕事はあんなに甘いもんじゃない」と言われ打ちのめされる。さらに、友人から小さな映画の脚本を書くことになったと聞き、さらに自信喪失。この時の二人のやり取りがよかったなぁ。みち代はがむしゃらにシナリオ作りに励んでいる分、やはりどこか友人を見下していた節もあって、友人もそれに気づいていたんだろうなぁという反応。(嫉妬を隠しつつも「BLの映画かぁ~私はそういうの書けないな」とか、ちくりとしたこと言っちゃったりして、その友人もみち代の前で「プロデューサーからメールだ」とプチ自慢攻撃したり)

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(写真が小さいッッ!ガッッデム!!!)

で!ここからです!ここから私のテンションが段違いにヒートアップしますが!ついてきてください!!

みち代は結局介護をテーマとしたシナリオ作りを諦め、介護のボランティアも辞めることにする。迷惑をかけてすみませんでしたと泣きながら謝るみち代を、松尾は部屋に入れ慰める。ビールを飲んでぐだぐだ泣きながら愚痴るみち代を「そんなことないよ」「大丈夫だよ」と慰める松尾。この、なんだかんだ元彼のこと引きずってて頼っちゃうみち代と、現在恋人もいないし仕事はきついしで、まあまんざらでもねぇなって感じの松尾が、あるあるなんですよね!ずるずる関係を断ち切れない感じの大人の未練!「夢を叶えることが難しいのは知ってたけど、夢を諦めることってこんなに難しいの?」と泣き崩れるみち代。「でも私諦めないで頑張るからぁぁぁ」とうざい女マックス(笑)でもそのうざさも可愛いんだよぉー!(映画モテキで片想いしてる森山未來に「私も神聖かまってちゃんとか聞くからぁぁぁ」って泣きながら詰め寄ったうざ可愛さと同等レベル!)そんなみち代を抱きしめて頭よしよしして落ち着かせる松尾。そのままチューしちゃって押し倒す松尾!鼻水ずるずるすすりながらのキスシーンが、すごく…すごくエロいんです…!松尾おっぱい揉むからね。いや岡田さん、麻生久美子の胸シャツの上から揉むからね!一度じゃなく!何度か!!で、服脱がそうとするもみち代に「いいの?私また好きになっちゃうよ?」と涙声で言われ、我に返り中断して起き上がる松尾。正直!!なしくずしに雰囲気に流されそうなら一回くらいやっときたいけど、もう一回恋人としてやり直すのはちょっと…っていうTHE!男の本音ここに極まれり!!!そのまま服を直して松尾の部屋を出るみち代…彼女の心はズタズタなのです…ツラ…!

 

そんな時、売り言葉に買い言葉もあり天童とみち代はシナリオ論で大ゲンカ。「馬淵さんのシナリオは綺麗事」と言われブチ切れ「だったら書け!見せろ!それから言え!!」とついに溜りに溜まった鬱憤を天童に吐き捨てるみち代。そしてお互いの一人の帰り道、鍵を開けて部屋についてため息…という場面、みち代と天童のシーンが交互に映し出されてて、ケンカってこういうのだよなぁと切なくなった。言い合ってぶつかって、傷ついてるのはお互い同じ。そしてついにみち代の一言で天童は自分を奮い立たせシナリオ作りに真剣に取り組むことを決める。

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 友人の結婚式に出席するために実家の旅館に帰るみち代。「脚本家になるなんて夢なんて諦めないといつまでたっても独身だ!」と言う母(松金よね子)と「帰ってきて旅館手伝ってくれてもいいんだぞ」と呑気にお土産のまんじゅうを食べる父(井上順)この父、劇中で一切触れてはいないんだけど、在宅酸素療法らしい設定。(普通に生活はしているけど酸素バッグ?を傍らに置いて鼻に管を通している)この件がラストの伏線にもなっている模様。友人の結婚式では余興でオズの魔法使いのミュージカル披露。みち代はよりによって銀色のハリボテをかぶったロボット役(しかも顔も絵具で銀色に塗りたくられて)麻生久美子さんファンの方はこの格好、必見です。席では友人たちに唯一の未婚者だからと遠回しに遠回しに気を使われ、未だ芽の出ない自分の夢を話すことも気が引けて「脚本家として忙しく仕事してる」と嘘を付いてしまう。(しかもその嘘が、友人が書いたBL映画の脚本を自分が書いた、なんて内容)

 

久しぶりに友達に会っても嘘ばっかり。傷ついた自尊心を癒すために飲んで飲んでまたぐでぐでに酔ったみち代は帰り道、天童に電話を掛ける。そこでみち代は、天童が生まれて初めて書いたシナリオがコンクールの一次にも通らず落選したことを知る。痛みに触れ、お互いを励ましあう二人。ようやくここで心の距離が少し縮まったかも?というキュンシーン。二人は奮起し、次のコンクールを目指す。みち代は「がむしゃらに夢を追い続けるがどうにもならない自分」を題材にしたシナリオを。天童は「親がソープで働いている可哀想な口ばかりの息子の自分」を題材にしたシナリオを。またある日、飲み会の席で、脚本家を目指すきっかけになった小学校の思い出を楽しそうに話す天童。そのあまりに些細な内容にウケて笑い飛ばす友人たちの中で、みち代は一人涙を流す。それを見て天童は動揺する。そしてみち代は「次のコンクールで一次も通らなかったら夢を諦める」と天童に宣言。天童が止めるも、みち代の心は揺らがない。

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 そして二人はシナリオ作りにがむしゃらになって取り組む。悩んで、書いて、消して、また書いての試行錯誤のシーンがBGMにのせて流れていく。で、大写しにならないのでわかりにくいのですが、二人が作業中PC画面に打つ文章が、実はこの映画の脚本とリンクしてるんですよね。ここ豆知識。完成したシナリオ。コンクールの大賞発表会見。壇上に現れたのはみち代でも天童でもなく、同じシナリオスクールに通っていたみち代の友人だった。実は彼女はBL映画が企画倒れしてしまってから、それこそみち代や天童と同じようにばしゃ馬になってシナリオを書き続けてきたのだった。そして手にした大賞。それを会場から見つめるみち代の横顔には、微笑みとともに、決意に満ちた表情が浮かんでいた。

 

天童に呼び出され、実家に戻る直前に河原に立ち寄るみち代。「実家に戻ってどうするの?」と聞く天童に「とりあえず旅館を手伝いながら介護の勉強をする」と答えるみち代。(ここで父の病気と介護ボランティアの伏線がくるのかーって思いました)夢を諦めたみち代と、これからはばしゃ馬のように脚本家を目指す決意をした天童。会えなくなるのが名残惜しい天童に、みち代は「またうちの旅館泊まりにおいでよ。彼女連れて」とぐさりと刺さる一言をお見舞いする(笑)「シナリオ作りの参考やねんけど、もし俺が、馬淵さんのこと好きやから実家帰んなよって止めたら、どうする?」と出会った時のような告白(質問?)をする天童に、みち代はまた「それはないかな」と笑って、じゃあねと歩き出す。待って!と引き止めた天童の方を振り返るみち代。「俺いつか『有名な脚本家になって田舎に帰った好きな女迎えに行くシナリオ』書くから!」と、はにかんだ天童に対して「…さむっ」と最高に可愛い笑顔で呟くみち代。そして背中を向けて歩き出す。エンディングテーマを口ずさみながら歩く横顔のみち代の姿がフレームアウト、そしてエンドロール。

 

 

ネタバレ感想・私がおもうこと編 「夢を諦めること」

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なっが!あらすじなっが!気持ち悪いくらい長いな。ごめんなさい。

子どもの頃って、夢を見せられるじゃないですか。否応なしに。小学校では「将来の夢」なんてテーマで作文書かされるし、中学生になったら「高校でやりたいこと」、高校生になったら「大学でやりたいこと」、大学生になったら「企業に就職するために」つって。将来は何になりたいの~?なんていうのはお決まりな会話だし。野球選手になりたい!漫画家になりたい!女優になりたい!弁護士になりたい!夢を目指すこと、夢を叶える方法は学校や大人が教えてくれるでしょう。でも、夢を諦めることって人は教えてくれない。誰かの手でそっと諦めさせられる訳じゃない、最後には自分で悟って、自分の手で引くしかない。なんちゅー残酷。残酷現実!oh yeah!oh yeah!で、夢を諦めた人って、夢を叶えた人の何百倍何千倍って存在するじゃない。だからこうやって刺さるのかなぁと思う。ていうか、表にも書いた脚本家のサクセスストーリーだと思ってみたらぐっさぐさ刺さりまくって瀕死状態(良い意味で)大好きな映画の一つになりました。セリフがすごく好き。29テイク撮り直したという岡田さんと麻生久美子さんの長回しシーンがかなり良い…!(あらすじ感想で爆発しちゃってる)何回チューしたんだろう。そして何回おっぱい揉まれたんだろう…!

 

ネタバレ感想・安田くん編!!

安田くんの関西弁がきつくないのが印象的。優しくってほっとする。タバコを吸うシーンが多くて、かっこいいので安田くんファンの子は萌え萌えしそう。ついいつもの大口叩いてしまって不機嫌になった馬淵さんに「えぇ…なんか怒ってるぅ?」って聞く戸惑った表情とか、急に泣き出した馬淵さんに「どうしたん?」って聞くやっさしいトーンの声とか、呼んだことなかったけど、もう心の中で「安くん!(はーと)」って呼んだからね。胸の前で両手を組んで。

肝心の麻生久美子さんとのキスシーンはありません。キスどころか、手を繋ぐシーンだって正味一秒もないです。(しかも手を繋ぐというよりあれは引っ張るって表現の方が正しい)というかそもそもみち代から天童に対する恋心が全くナッシング。元彼に対する未練の方が上回ってる。だから安くんファンの子は安心してこの映画を観られます。が、安宿でエッチなペイチャンネルを見ながらビール飲んで一人エッチをするシーンがあります(笑)「お姉さんのおっぱい優しく揉んでね」というお姉さんを見ながら「そら優しい揉むやろ」と呟いてます。布団に寝転んだ後姿のショットなので直接的ではないですが、うん。私は好きです。

シナリオも書かずにサインの練習をして友だちに渡して「くそいらねーよ!!シナリオ書けや!」と吐き捨てられるシーンがお気に入りです(笑)

あと、何年かぶりに訳ありの母に会いに行って二人で話すシーンも良かった。タバコを吸ってる最中にみかんを進められて「いらんわ!タバコとミカン合うか!」ってつっこむところ。再度すすめられて結局食べる天童が可愛い。タバコの煙吐ききってから口に入れて微妙な表情。

あと、最大級に萌えたシーンも聞いて!酔っぱらったみち代がご機嫌で天童に電話かけた時の「…酔ってんの?」っていう、や!さ!し!い!声!(伯方の塩のリズムで)好きな人から電話かかってきて嬉しい。でもコンクールの一次審査に落選して落ち込んでる。でも酔ってる馬淵さんの声、可愛い。っていう葛藤!!!もう、キュンときたね…キュン死にした…こういう、好きな人が普段見せない面ね、それを電話で聞くもどかしさ。これは誰しも片想いしてた時のきゅんを思い出すはず。

どっちかっていうと麻生久美子さん安田くんで要素は6:4って感じかな?みち代と天童のラブストーリーではない。安くんの片想い。でもこれは絶対見る価値あり。でも私が邦画が大大大好きってのもあるから、まあ見てみたらいいじゃーんみたいなのりでおすすめしておく。今後もし安田くんが映画にたくさん出たとして、初主演作がこの「ばしゃ馬さんとビッグマウス」だということはすごーく貴重で素晴らしいことになるんじゃないかなって思います。

 

ではでは終わりです。ながーーいまとまりのなーーい文章を読んでくださった方、いるのかな?いるのなら、本当にお疲れ様でした!(笑)そしてありがとうございました~!!


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