アルパカの右にならえ

邦画と小説をこよなく愛する創作ヲタク。

新刊たくさん、と加藤シゲアキ「染色」を読んだ感想

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待ちに待った島本理生さんの新刊「Red」買いました。分厚くてニマニマ。何日で読みきれるかな?新刊を買った時の高揚感はたまらない。あとはいくえみ綾の新刊と、閲覧者さまから教えていただいた「あとは泣くだけ」という文庫本が、名久井直子さん装丁、表紙イラストがいくえみ綾さんで出ると聞いたので即買いしました。

NEWS加藤シゲアキ野生時代で書いた短編小説「染色」をやっとこチェックできました。最初は相変わらずかっこつけてんなー!っていう印象だったけど、彼女が肌に吹きつけてるスプレーの色に触れ、肌を重ねて、それが主人公に移れば移るほど、主人公の中の彼女の割合が増えていく描写がオシャレ…と思ってしまった。彼女の生きている証拠のような色とりどりの指紋がそこかしこについている部屋の中も、普通に考えたらちょっとこわい。だけど主人公は普通に受け入れてる。身体の関係はあるけど愛とか恋とかそういう名前のついた感情をお互いに持ってはいないのじゃないかな。なかなか褒め言葉に使わないし不適切な表現かもしれないけれど、おしげの書く小説には生理中の女みたいな渦巻いた痛々しさがあって、それがかさついて残るから印象的なのかなと思います。ちょっとこの後どうなるのかも気になる、と感じたところで、あ、これ短編小説だからもう続きはないんだと気づかされる。不思議なあとあじだった。


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