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アルパカの右にならえ

生ビールでも発泡酒でも幸せなアラサー。邦画と小説をこよなく愛する創作ヲタク。

島本理生「Red」ネタバレ感想

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島本理生さんの「Red」※ネタバレありの感想です。あらすじは載っていません。あと感想はほぼ書き散らしって感じなのでまったく参考にはなりません。
午後九時から休憩をちょいちょい挟みつつ深夜三時には読み終えました。実質五時間くらいかな?分厚い割りにスラスラ読めました。

島本理生が官能の世界を描く!という触れ込みがあったので、(ご自身のツイッターでも「小説なのでR-18表記はありません」とおっしゃっていました)不倫モノで旦那とのセックスレスが原因で不倫相手とのセックスに溺れるただただどエロい話だと思ってたんだけど、やっぱり島本理生さんはすごかった。性行為のシーンは抽象的な表現が多く(それでも今までの小説よりは直接的でとてもエロい)雰囲気で熱が伝わってくる感じ。それがとても官能的。
あとテーマもどっちかというと「女性の社会進出」「結婚出産を経て子育て中の女性の雇用」「慢性的に数の足りてない保育園の現状」「そのせいで働きたくとも働けない状況の女性」「つーか女は出産があるから社会じゃ男と同じように働きたくても働きにくいっつーの。支援支援言うけど結局子供育てながら働くには限界があるし旦那がクソならそれも絶望的だわ!」という感じだった。

この小説を語るのには、登場人物の中の男性キャラクター、主人公の旦那真くん、鞍田さん、小鷹くんのこの三人が重要だと思うんだけど、特に小鷹くん。好きだわー!金沢のホテルの部屋で主人公とやりそこなったタイミングで、車十時間飛ばして突撃してきた鞍田さん(しかもトイレ直行してゲロ吐くほどの絶賛体調不良)を目の当たりにして見るからに引いてるシーンとか「コントか!」って笑った。いわゆる察しアンテナがビンビンで、敵にしたくないナンバーワンみたいなキャラクター。誰も愛さない、愛せない、執着しないとか自分で言っちゃう。憎めない!ほんといい奴!、と言い切れないところが絶妙。小鷹くんの印象が強すぎて鞍田さんの印象がほぼない。とにかく性欲が強いというイメージしかない…あと背が高くないイメージ。なんでだろ?

島本理生さんの描く女性主人公はよく「本命ではないお兄さん的存在の男性キャラクターに救われる」みたいな立ち位置によくいるなぁと思うんだけど、(「波打ち際の蛍」のさとるくんみたいな都合のよすぎるキャラクターね)「結局男に守ってもらう支えてもらうありきの女」を書くのがうまいんだよなー。「地味系なそこそこ可愛い女に見えて、意外に芯はしっかりしてます。仕事もこなせます。だけどいつのまにか男の人に目をかけて守ってもらっちゃってます」雰囲気のオンナ(ていうオンナから嫌われるオンナのいやらしさを一見分かりにくくうま〜〜く薄めてますよ)ってオンナ!たまにイラっとするこういう奴、みたいな主人公多くない?島本理生さんよぉ〜〜!(絡む)真顔で言ったセリフに「君は面白いな」って男性に言われる的な。天然か?あ?(絡む)

不倫だし結果的に鞍田さんとくっつくことはないだろうなって思ってたけど、まあまあ後味のわるい(決して良くはない)ラストだった。結局人間ってそう簡単に変わらないわなーとクソクズ旦那見て思ったよ。ほんっと気持ち悪い。自分はフェ●されて気持ち良くなって発散して眠るだけの日々、たまーにセックスしたと思ったらまんまマグロ状態で騎乗位中の嫁の乳触って「乳首立ってんじゃん!感じてんのっ?」には笑ったわ。そらー浮気されるわ。キモイもん。ラストで童貞だったってネタバレ見た時は「ほらねーーーー!!」って思った。義理の親の家から出て、少しは変わったのかなぁーと思うくらいしか救いはないけど、これくらいが現実なのかな。ただ翠ちゃんが幸せになってくれたら嬉しいな。

主人公の友達との女子会での会話が楽しかったな。姑と同居とか絶っっ対嫌だし、むしろ結婚自体もしたくねぇー!と強く思った小説だった。あと、タイトルの「Red」の意味はなんだろうなんだろうってずっと考えてたんだけど、「生理中に不倫相手とセックスした時にバスローブについた経血」だって小説内で知った時は「オォゥ…」って気持ちになった。その気持ちを含めて、島本理生さんの作品がまた好きになった。

Red

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