読み終えた日:2014/10/30
★★★★☆
三作目にしてようやく栗原一止という医師がスタートラインに立った。全五章で成り立つ本作、四章まで読む限りは普通に面白いな~という感想だったんですけど、イチの診断ミスが露呈する五章を読んで、ああ今までの四章はこのためだったのかって気がつきました。結果、自分自身の医療を見つめ直し「答え」を探すために、イチが本庄病院から大学病院に移ることになったところで終了。そのイチの成長物語を追いたい…!とは思うものの、この三作で完結するのが一番美しいんじゃないなかなぁと思います。どっちにしろ映画化は難しいのかな?どうなんだろう、2でハルが妊娠しちゃってるし。でも、この医師としてのイチの身が一度破滅するところは映画の方のファンからしても是非観てみたい!
冷静完璧人間の女医小幡先生も良かった。昔医療ミスをして旦那を亡くしてしまった主治医が実は自分自身という話は泣けた…。一点だけ言うと、作中でテレビに嵐が映ってその話題になるのは興ざめだったな。実写化に伴って原作が実写の方にすり寄っちゃう(媚び売る?みたいな)現象があまり好きではないので、その一線は超えないで欲しかった。
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